文法のお話を交えながら、こちらのしおりに書かれていることを解読していきます。
今回は、1番目のフレーズ、
10 buone ragioni per regalare un libro
[ディエーチ ブゥオーネ らジョーニ ペる ウン リーブろ]
…の、フレーズ後半部分(per regalare un libro)の残り(per regalare)を見ていきたいと思います。
“regalare” [れガラーれ]は、「贈る」という意味の動詞です。
イタリア語の動詞は、その形を変化させて、いろいろなことを表すのでした。
動詞が変化する前の「もとの形」を不定詞といい、動詞は不定詞の形で辞書に載っています。
この“regalare” は不定詞です。
動詞を不定詞のまま用いると、「~すること」のように、動詞が表す動作を名詞として表すことができます。
ですので、“regalare” は、「贈ること」という意味になります。
また、“regalare” の後ろに「贈るもの」を並べると、「~を贈る」という意味になります。
つまり、“regalare un libro” で、「ある一冊の本を贈ること」となります。
“per” は、「~のために」のように、「理由」などを表す前置詞です。
前置詞は、名詞や、名詞に準ずる語*の前に付いて、「理由」以外にも、「方向(どこどこに)」や「場所(どこどこで)」、「所有(誰々の)」など、いろいろなことを表します。
*名詞に準ずる語とは、不定詞のように、本来は動詞だけれども、名詞的に使われている語などのことを指します。
ここでは、前置詞 “per” は、“regalare”「贈ること」の前について、“per regalare“ となり、「贈ることにおいて」という意味を表しています。
それでは、
“10 buone ragioni per regalare un libro” の、後半部分 “per regalare un libro“ を解読してみましょう。
「(ある一冊の)本を贈ることにおいて」となります。
最後に、フレーズ全体を見てみましょう。
“10 buone ragioni per regalare un libro” は、「本を贈ることにおいて10個のよい理由」という意味になります。
もう少し自然な日本語に置き換えると、「本が贈り物として好ましい10の理由」のような感じになるでしょうか。
次回から、しおりの2番目の部分 “Perché un libro è leggero anche se pesa” を見ていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
◆もしよろしければ、こちらの動画もご覧ください。
「前置詞」についての解説は、00:13~です。
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