TERRA代表のあいさつ

語学を通して、様々な角度からイタリアに親しんでいただきたい

私はイタリア語とその文化の普及に携わり、おかげさまで20年以上になります。その間、イタリアの指導者をはじめ、現地の多彩な面々と知り合うことができ、また家族のように付き合いを深める友人にも恵まれながら、彼らの本質に触れることができたように思います。
一方で、日本での講師活動も充実し、大学、市民講座、カルチャーセンター、プライベートレッスンなどを通じ、数多くの生徒さんとイタリア語の楽しさをともにすることができました。またテレビやラジオといった番組の講座も経験させて頂き、益々イタリア語を共有する喜びをかみ締めています。
いつしか、このようなイタリアの叡智を、私なりの方法で広く提供できないか、恩返しのように考えていました。そんな矢先、私たちを襲ったのが新型コロナウィルスです。
現在も続くこのコロナ禍により、多くの大学、カルチャースクールなどが閉講を余儀なくされ、イタリアを愛する方々が学びの場を失う憂き目にあっています。それを目の当たりにして、私の心は戸惑い、無力感に苛まれましたが、やがてこれまで私を支え、励ましてくれた方々の顔が思い浮かび、奮い立たせてくれたのです。この窮地のために、この20年はあったのだと。
私なりの普及、私なりの恩返し、その結実が「TERRA」です。その基本理念は「言葉」と「文化」です。一見ありきたりに思えるかもしれませんが、この2つはコインの表裏であり、一体でなければなりません。しかし、これらを両立して体験できる学びの場のいかに少ないことか。語学クラスは会話だけ、文化は別に、という形が主流です。イタリア語の中に文化が溢れ、文化の学びにいつも言葉がついてくる、そんな学び方が今、求められていると思います。

話は少し逸れますが、「持続可能な世界の開発目標」と言われるSDG’sの活動に、私は関心を持っています。農薬のように、土地に負担をかけるものを使わず、自然に寄り添い丁寧に造られたワインを選ぶことは、スーパーで販売される大量生産のワインを買うよりも地球の「持続可能性」に貢献します。

では、生産量の少ない自然に優しいイタリアワインを、どう見つけ出せば良いのでしょうか?

それにはイタリアのローカルなワイン情報を自分で集める必要があります。さらに、どの情報が正しいものか。見極めるにはイタリア語が必要です。お分かりでしょうか。「納得する一本のワインを見つけ出す」ただそれだけでも、ワインという文化、そしてイタリアの言葉、どちらも外すことはできないのです。「TERRA」の理想は、この両方を楽しく体験していただきたいのです。
このような「TERRA」の学びを通して、ぜひ様々な角度からイタリアに親しんでいただきたく思います。そして、イタリアの様々なことが、皆様にとって更なる豊かさの一助となるよう、私たちも全力を尽くしてまいります。

TERRA代表 京藤好男

TERRA代表プロフィール

京藤好男(きょうとうよしお)

東京外国語大学イタリア語学科卒業。1995年文部省派遣留学生としてイタリア国立ヴェネツィア大学文哲学部留学。東京外国語大学大学院地域文化研究科欧州第一専攻言語文化コース修了。

現在、慶應義塾大学、法政大学、武蔵大学、武蔵野音楽大学で講師を務めるほか、2006-2008年にNHKラジオ『イタリア語講座』、2007年と2017-19年にNHK『テレビイタリア語会話』で講師を務めるなど、様々なメディアで講師活動を展開しつつ、食やワインを始めとするイタリア文化の普及にも努めている。その他、イタリア学会会員, イタリア・パヴェーゼ国際研究会会員, 日本エドワード・サピア協会会員として研究活動にも携わっている。

著書に『指せば通じる旅のらくらく会話 イタリア』、『文法から学べるイタリア語』(共にナツメ社)、『中級へのイタリア語文法』(三修社)など多数。
(著書については、下記、Amazonに現在販売中の著書リストがあります)

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ワインについては、滞在期間中、ヴェネト州のヴェローナ、ピエモンテ州のランゲ、トスカーナ州のモンタルチーノなど、ワイン名産地の人々と親交を持ち、イタリア・ワインに親しむ。また2018-2020年「家飲み」を文化として提唱するファンサイト『Ienomi Style』上で「イタリア式ワインコラム」を担当。50本以上のワインコラムを執筆し、好評を博す。
(下記、URLよりバックナンバーをご覧いただけます)

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TERRA主任講師のあいさつ

TERRAは互いの世界を交換することができる、いつも開かれた扉

皆様こんにちは。みなさんとこうして知り合えることを大変嬉しく思い、また願わくば、この歓びに満ちた旅にお迎えできることを喜んでいます。
私たちは時代の最先端を行く信じがたい技術を活かして、この「TERRA」を作り上げました。そのおかげで、私たちは近づき、知り合い、遠くにいてもこうして互いの世界を交換することができるのです。
まさにこれこそが、すぐに私を「TERRA」というプロジェクトに取り込み、熱中させたものなのです。

「TERRA」は私にとって、いつも開かれた扉のようなもの。その扉はいつでも、イタリアの言葉と文化を心から「発見したい」と願う人を迎え入れる用意ができています。

TERRA主任講師クラウディア・ベルジェジオ

Buongiorno a tutti ,  sono lietissima di fare la vostra conoscenza e di accogliervi in questo, spero, piacevole viaggio. Abbiamo approfittato delle incredibili tecnologie dei nostri tempi e creato Terra, grazie alla quale possiamo avvicinare, conoscere e scambiare i nostri mondi anche da lontano. È per questo che il progetto Terra mi ha coinvolta ed appassionata fin da subito. Terra per me è come una grande porta sempre aperta, pronta ad accogliere chi vuole veramente scoprire la lingua e la cultura italiana. Buon viaggio.

Claudia Bergesio

Claudia Bergesio (クラウディア・ベルジェジオ)

イタリア・ボローニャ出身。
両親の仕事により、スイス、コートジボアール、アルゼンチン、パリ、ニューヨークなどに住み、マルチリンガルな環境で育つ。
ボローニャ大学DAMS(美術・音楽・演劇学科)卒業。
パリ第3大学メディア学部を経て、2000年に来日。
イタリア文化会館、神奈川女性会館、イタリア文化交流サロン「アッティコ」などでイタリア語講師としての実績をあげる。一方、NHKテレビの講師サポーター、旅行代理店のコーディネーターなども務め、幅広く才能を発揮している。
日本での活動は20年を超え、その生活や文化に精通した上での、日本人に合った丁寧な指導ぶりは、数多くの受講生に常に支持されている。

TERRA 公認講師

原田亜希子(はらだあきこ)

慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士号(史学)取得。
2008年ローマ第三大学留学。2014年ボローニャ大学留学。
専門は近世イタリア史。NHK-Eテレ『旅するためのイタリア語』で出演と監修を務め人気に。
帝京大学講師。