文法のお話を交えながら、こちらのしおりに書かれていることを解読していきます。

今回は、5番目のフレーズ ”Perché in una pagina non c’è tutto quello che c’è tra la terra e il cielo ma abbastanza per non perdere la speranza”

[ペるケ イン ウナ パージナ ノン チェ トゥット クエッロ ケ チェ トら ラ テッら エ イル チェ―ロ マ アッバスタンツァ ペる ノン ペるデれ ラ スペらンツァ]

…を解読していきましょう。少し長い文ですので、以下の3つの部分に分けて見ていきたいと思います。

1)Perché in una pagina non c’è tutto quello che c’è tra la terra e il cielo

2)ma

3)abbastanza per non perdere la speranza

 

1)Perché in una pagina non c’è tutto quello che c’è tra la terra e il cielo

◆もうおなじみのPerchéは「なぜならば」という意味でした。

 

◆in una pagina

inは「~の中に」という意味の前置詞です。

una paginaは「(ある)一ページ」という意味です。

in una paginaで「(ある)一ページの中に」という意味になります。

 

◆non c’è

nonは「~(では)ない」のように打消しを表す副詞です。

c’èの不定詞はesserciで「存在する」という意味を表します。

non c’èで「存在しない」という意味になります。

esserciの直説法現在形の活用を見てみましょう。

動詞の中には、esserciように、-are, -ere, -ireの語末に代名詞がくっついているものがあります。

「-ar, -er, -ir +α(代名詞)」の形をしている動詞は、直説法現在形のとき、αの部分が前に出て、その後ろに-are, -ere, -ire動詞の活用形が続きます。

また、不定詞の時 αの部分が ”si” の場合、前に出た ”si” は、主語の人称に応じた形をとります。

◆tutto quello che c’è tra la terra e il cielo

(tutto) quello「(すべての)もの」は先行詞で、cheは関係代名詞です。

“c’è tra la terra e il cielo” が、先行詞 ”(tutto) quello”「(すべての)もの」を修飾しています。

 

c’èは「存在する」という意味でした。

traは「~の間に」という意味の前置詞です。

la terraは「大地」という意味で、

il cieloは「空」という意味です。

 

tra A e Bで「AとBの間に」という意味になりますので、

tra la terra e il cieloでは、「大地と空の間に」という意味になります。

 

この部分全体(tutto quello che c’è tra la terra e il cielo)では、「大地と空の間に存在するすべてのもの」という意味になります。

 

ここで、1) の意味を確認しておきましょう。

“Perché in una pagina non c’è tutto quello che c’è tra la terra e il cielo…”

「なぜならば、一ページの中に大地と空の間に存在するすべてのものがない…」

 

2)ma

maは逆説の接続詞で、「しかし」のように訳されることが多いです。

文後半(abbastanza per non perdere la speranza)では、文前半(in una pagina non c’è tutto quello che c’è tra la terra e il cielo)の内容とは反対のことがらが展開されることを表すサインとなっています。

 

3)abbastanza per non perdere la speranza

◆abbastanzaは、「かなり」や「結構」を表す副詞で、abbastanzaに「per+不定詞」を続けると、

「(~するためには)十分に」という意味になります。

◆perdereは「失う」という意味ですが、non perdereとなっていますので、「失わない」となります。

◆la speranzaは「希望」という意味で、perdereの直接目的語です。

 

abbastanza per non perdere la speranzaでは、

「希望を失わないためには十分に」という意味になります。

このフレーズでは動詞が省略されていますが、動詞を補うと、

“ci sono abbastanza cose per non perdere la speranza”

「希望を失わないためのことが十分にある」…のような感じになります。

 

それでは、全体の意味を見ていきましょう。

”Perché in una pagina non c’è tutto quello che c’è tra la terra e il cielo ma abbastanza per non perdere la speranza”

「なぜならば、すべてが書かれているわけではないけれど、希望を失わないために十分なことが一ページの中に書かれているからだ」

上記のように訳してみましたが、解釈が難しい一文ですね。

 

次回は、6番目のフレーズ ”Perché se non sai fare i pacchetti, è la cosa più facile da incartare”を見ていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。