ティラミスというスイーツをご存知でしょうか?
ティラミスは、エスプレッソコーヒーを染み込ませたビスケットの上に、マスカルポーネチーズ・卵・砂糖を合わせたクリームをのせ、その上にココアパウダーをかけた、北イタリア発祥のやわらかいお菓子です。
日本でも有名なスイーツですので、食べたことがある方もたくさんいらっしゃると思います。
ティラミスは、イタリア語では、次のように表記されます。
tiramisù
※イタリア語では、二音節以上の単語で、アクセントが語末に置かれるとき、”tiramisù” のようにアクセント記号を付けます。
これは、”Tirami su”[ティーらミ ス]という文を、ひとつの単語にしたものです。
※イタリア語の”R” は、日本語で「らりるれろ」というときの「R」の音とだいたい同じです。
一方、イタリア語の”L” は、日本語にはない音で、舌先を前歯の付け根あたりに押し付け、離しながら発音します。ここでは、”R” の音をひらがなで、”L” の音をカタカナで表記します。
“tira”[ティーら]は、「引っ張る」という意味の動詞 “tirare”が形を変えたものです。
イタリア語では、動詞の形を変化させて、いろいろなことを表現することができます。
“tirare”は、「君」に「引っ張ってください」とお願いするとき、”tira”[ティーら]という形になります。
“mi”[ミ]は、「私を」という意味で、io [イーオ]「私」という人称代名詞が、目的語として使われるときの形です。
“su”[ス]は、「上に」という意味の副詞です。
これらをつなげると、
「わたし(の気分)を引っ張り上げてください」
という意味になります。
もう少し自然な日本語になおすと、「私を元気づけてください」のような感じでしょうか。
ティラミスはとてもおいしく、食べると元気が出ますので、ぴったりの名前ですね。
【ティラミスには、いろいろなバリエーションがあります。こちらは、ビスケットではなく、スポンジケーキが使われています。】
※写真でご紹介したティラミスは、エミリア・ロマーニャ州フォルリにある、”Pasticceria Amadori” [パスティッチェリーア アマド―リ]のものです。食べるのがもったいないと思ってしまうような、かわいらしいスイーツがたくさんおいてある、おすすめのお菓子屋さんです。
Pasticceria Amadori
(住所)Viale dell’Appennino, 657, 47121 Forlì FC, Italia
◆もしよろしければ、こちらの動画もご覧ください。
※「動詞(直説法現在)」についての解説は、00:20~です。
※「直接目的語代名詞」についての解説は、02:03~です。
※「間接目的語代名詞」についての解説は、05:54~です。
※「前置詞」についての解説は、00:13~です。
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