文法のお話を交えながら、こちらのしおりに書かれていることを解読していきます。

今回は、6番目のフレーズ ”Perché se non sai fare i pacchetti, è la cosa più facile da incartare” [ペるケ セ ノン サーイ ファーれ イ パッケッティ エ ラ コーザ ピュ ファーチレ ダ インカるターれ]を見ていきたいと思います。

 

まずは、”Perché se non sai fare i pacchetti,” までを見てみましょう。

◆Perchéは「なぜならば」です。

◆seは「もし~ならば」という意味の接続詞です。

◆sapereは「知っている」という意味の動詞ですが、後ろに不定詞を従えると、「~できる(する能力がある)」という意味になります。

[例]

So nuotare. 「私は泳げる」

Sai parlare italiano. 「君はイタリア語を話せる」

 

ここでは”non sai…”と、 “non”がついていますので「~できない(~する能力がない)」となります。

 

◆fare i pacchettiは「包みを作る」つまり「包装する」という意味です。

se non sai fare i pacchettiは「もし君が包装ができないならば」という意味になります。

 

次に、” è la cosa più facile da incartare”を見てみましょう。

◆essere + 定冠詞 + 名詞(…) + più + 形容詞(~)で、

「(比較対象の中で)最も~な…だ」という意味を表現することができます。

è la cosa più facileでは、「もっとも簡単なものだ」という意味になります。

 

◆da +不定詞で、

「~するための」のように、目的や用途を表すことができます。

daの後ろに「紙で包む」という意味のincartareが続いていますので、da incartareは、「紙で包むための(もの)」という意味です。

 

è la cosa più facile da incartareは、

「(本は包装されうるものの中で)包むのが最も簡単なものだ」という意味になります。

 

このような「(比較対象の中で)最も~な…だ」というタイプの等級を、相対最上級といいます。この他にも様々な等級表現がありますので、ご紹介したいと思います。

①「…(比較対象)より~(形容詞)である」というときは、形容詞の前に ”più” を付けます。例外はありますが*比較対象の名詞の前には ”di” を置きます。

②「…(比較対象)より~(形容詞)でない」というときは、形容詞の前に ”meno” [メ―ノ]を付けます。例外はありますが*比較対象の名詞の前には ”di” を置きます。

③「…(比較対象)と同じくらい~(形容詞)である」というときは、比較対象の前に ”come” または ”quanto” を付けます。

これは、省略された形で、省略しない形は下記のようになります。

・Lorenzo è (così) alto come Marco.

・Lorenzo è (tanto) alto quanto Marco.

④「…(比較対象)の中で一番~(形容詞)である」というときは、形容詞に、その形容詞が修飾する名詞の性数に応じた定冠詞と”più”を付けます。

⑤「とても~である」というときは、形容詞の語尾を ”-issimo” に変化させます。

-issimoの語末はその形容詞が修飾する名詞の性数に応じて語尾変化します。

[例]

Stefania è altissima. 「ステファーニアはとても背が高い」

Marco e Lorenzo sono altissimi. 「マルコとロレンツィオはとても背が高い」

Stefania e Susanna sono altissime. 「ステファーニアとスザンナはとても背が高い」

 

*比較対象が名詞や代名詞の場合その直前に”di”を置きますが、比較対象が名詞や代名詞以外の時は、”che”を置きます。

[例]

Marco è più rumoroso che allegro. 「マルコは明るいというよりうるさい」※比較対象が形容詞

Scrivere è più facile che parlare. 「書くことは話すことよりも簡単だ」※parlareは「話すこと」のように、名詞的に使われていますが、”che” を使います。

 

文全体の意味を見ていきましょう。

”Perché se non sai fare i pacchetti, è la cosa più facile da incartare”

「なぜならば、もし君がラッピングができないなら、(本は)包装するのが最も簡単なものだからだ」

 

次回は、7番目のフレーズ ”Perché i libri si regalano solo a quelli in cui si ha fiducia”を見ていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。